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私の読書感想メモ

山川 惣治 (著)少年ケニヤ

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昭和24年から4年間新聞に連載され、当時の子供たちに絶大な人気を得た.

アフリカはケニヤを調査中、父の村上博士と離ればなれになってしまった少年ワタル。
彼がその地で少年ケニヤとなり、そこで出会った少女ケイトや酋長のゼガらとともに
広大な土地を駆け巡る姿を描く。

1941年11月、英国植民地ケニヤの首都ナイロビ。
この地で綿布絹織物商を営む村上大助は、10歳になる息子のワタルと共に
奥地との最後の取り引きに出かけた。
やがて日が暮れ、一行は野宿をしたが、突然トラックの発進音が響きわたる。
戦争勃発の報を聞きつけた使用人ブーチが、捕虜になることを恐れて逃げ出したのだ。
村上もワタルを連れて逃げ出したが、ワタルは現われた二角サイに連れさられてしまう。
ワタルは気がつくと川のほとりにいた。サイはここで衝突したカバとの死闘で果てていた。
ワタルは病気になって5日間も倒れていたという老人を救う。彼は原始マサイ族の大酋長ゼガで、
酋長の座を息子ワカギに譲ってワタルのために村上を探し出すことになった。
三年の歳月が流れた。ある日、山腹の洞窟に入って行ったワタルは、金髪の美少女ケートと出会う。
彼女はポラ族のグレにさらわれて、神としてグレの悪事に加担させられていた。
ワタルはポラ族に捕えられたゼガと共に、ケートも救出した。
その時、近くまで来ていた村上は、ワタルの姿を見て追いかける。
ところが、ポラ族に襲われ水中に逃れた彼は、汽船で通りかかったドイツ人ゲルヒンに助けられた。

密林を進んでいたワタルたち三人は異様な建物を発見し入り込んだ。
そこはナチスの命令で、原子爆弾を製造しているシュタイン博士の研究所だった。
ワタルは父と再会するが、ゲルヒンは製造を渋る博士に完成を急がせようと、
ワタルを人質に村上に博士の監督を命じる。村上の心を思いやった博士は、
原爆完成と引きかえに人質の解放を迫りワタルたちは縄を解かれた。
ワタルたちは、研究所に残ると主張する村上を置いて旅立つ。
その時、轟音と共にきのこ雲が現われる。博士が村上を逃した後、原爆の作動ボタンを押したのだ。
原始の世界が拡がり、恐竜たちが殺戮しあう。
息を呑むワタルたちにティラノザウルスが襲いかかるが、巨大な大蛇ダーナが現われ彼らを救った。
鉄路を汽車が近づき、客車から降りたったのはワタルの母・葉子と村上だった。
両親を探すため、ケートもワタルたちと汽車に乗り込んだ。