プラウザの「←戻るボタン」で戻り下さい
私の読書感想メモ
湯浅 浩史, 矢野 勇 「花おりおり」
内容(「MARC」データベースより) 四季折々の草花をカラー写真とともに紹介する。行事にまつわる植物の話、花と人との関わりなどをわかりやすく解説。『朝日新聞』の朝刊で1年間毎日連載されたコラムをまとめたもの 湯浅浩史(ゆあさひろし) 1963年兵庫農科大学(現・神戸大学農学部)卒。68年東京農業大学大学院農学研究科博士課程修了。東京農業大学教授。(財)進化生物学研究所、主任研究員。農学博士。主な著書に『植物と行事―その由来を推理する』(93年、朝日選書)『花の履歴書』(95年、講談社学術文庫)『花おりおり愛蔵版』(朝日新聞社)『植物ごよみ』(04年、朝日選書)など多数。 |
2月 | スノ−ドロップ | 英国では「2月の美しい美少女」。 和名はユキノタマ(畔柳都太郎=くろやなぎくにたろう) |
キンセンカ | シュ−クスピア「冬物語」では「お日様と一緒に寝て、涙を流し起きる」と露にぬれて朝開く花を表現する。 | |
ヒヤシンス | 赤・青・黄の花が咲く・バラに青なく、アサガオに黄を欠くように三色を持つ花はまれ。「谷のゆり」 | |
3月 | モモ | 中国では鬼がモモを嫌うとされる。 |
クロッカス | ゼウスと妻ヘラが寝そべっているときに、そのぬくもりで芽吹いて咲いた | |
ナノハナ | 漱石は菜の花が好きだった | |
ソメイヨシノ | 明治期にいきなり広がる。最初に気づいたのは藤野奇命(きめい) | |
カタクリ | ギフチョウが好んで蜜を吸う。種子から開花まで7年かかる(河野昭一博士) | |
ヤエザクラ | 普賢象−多数のオシベが花弁化するがメシベは残り、それを普賢菩薩の象の鼻に見立て、ついたという。 | |
ヒナゲシ | 英名はポピ−・漢名は虞美人草−項羽の愛した虞美人の墓にはえたという | |
5月 | モッコウバラ | このバラだけには刺がない。 |
ナシ | 白楽天が楊貴妃を「梨花一枝 春 雨を帯びたり」 | |
ハナミズキ | 大正4年、東京市長尾崎行雄が贈ったサクラの返礼に、と届いた。 | |
ヤグルマギク | 古代エジブトでは青い桜が魔よけとされ、王のミイラの胸を飾った | |
6月 | グラジオラス | 英名は「霧の乙女」グラジオラスはラテン語。葉を剣に見立てての命名。 |
ネムノキ | 葉がすべて夕方から閉じて垂れる。眠りの木。 葉は線香に使用 |
|
アサガオ | 古代中国では高価な薬で、牛と取引された。現在でも漢方として使われている | |
ゲッカビジン | 昭和天皇が皇太子のときに台湾に行ったときに名前を聞かれた田健治郎が とっさに「月下の美人」と答えた。 |
|
ハマナス | 花から根元まで鋭い刺がいっぱい。アイヌの人たちは魔よけとして戸口に立てたり果実は食用としていた。 | |
オトギロソウ | 弟切草。鷹匠の名家に伝わる秘伝の傷薬を恋人の頼みで漏らした弟を 兄が切り殺したのでつけられた。 |
|
ニッコウキスゲ | 花は朝開いてそのまま夜を越し、翌日の夕方にしぼむ。 似た花のユウスゲは夕方に開花して翌日午前にしぼむ。 |
|
8月 | ヒマワリ | 習性で若い蕾は太陽を追い、夜に向きをかえる。 |
ハイビスカス | 1614年、島津家久が琉球産のハイビスカスと徳川家康に献上。 | |
トリカブト | 猛毒である。白井光太郎博士は用量を誤って落命した | |
ヒガンバナ | 田の畔や土手に多いのは、野ネズミが穴をあけるのを 毒性の球根で防いでいる |
|
センニチコウ | 千日紅。つまり千日も紅色を保つ | |
プラタナス | すすかけの木。 |