私の小さな旅、トップに戻ります 私の読書メモに戻ります

プラウザの「←戻るボタン」で戻り下さい

私の読書感想メモ

   渡辺淳一著 夫というもの


夫は雲である。
空に浮かぶ雲のように
いつもふわふわとして頼りない (若年)

空を流れる雲のように
たえず形をかえて 定まらない (中年)

空をおおう雲のように
日がな家をおおって くすんでいる (老年) 
     
渡辺淳一

雑誌『青春と読書』のインタビューで渡辺さんは、
――「夫がどういうことを願い、どういうことに失望しているか、妻たちに分かってもらいたいと思って。
それに、この本、独身の人にも読んでもらいたいですね。
一部結婚に対する夢が壊れてしまうかもしれないけれど、
ある程度しっかり『夫というもの』を知っておいたほうがいいかと思うので」
「普通の男は生理を含めて論理的に喋れないから、この本を書いたんです。
それで妻に読んでもらって、男と女はまったく違う生き物であると理解したうえで、
仲良くしてもらうことが好ましいと思うんですよ」
「妻は、夫に優しくしてあげてください。
『若いうちは横柄な夫であっても、どうせ老後は弱って私に跪くことになるのよ』って(笑)」
(『青春と読書』2004年4月号より)

離婚
夫たちは「口で愚痴るほどには別れない」。なぜなら、男というものは、孤独に弱く一人では生きられない生き物だし、実際のところ、多少の不満が妻に対してあっても、このまま平穏でいたいから。
夫よいうよりは男というものは孤独に弱く、一人で生きていきにくい。
男の根は保守的で、やたら対面を気にするだけに離婚という前歴がつくことを嫌う。だから不満のある妻とでも別れないですむなら
別れないでいたい。