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私の読書感想メモ

田口ランディ著   根をもつこと、翼をもつこと



根とはルーツだ。
ルーツのない人間はいない。
誰もが誰かの子供であり、親にはその親がいて、またその親がいて…延々と過去へと繋がっている。
翼とは意識だ。
飛翔し、想像する力。
イメージし、自由に夢想する力。
根をもつこと、翼をもつこと。
そのことを思い出し、それに支えられるなら、人はどのような環境においても、
この世界にしっかりと関与して生きていける。
たとえ私が限りなく変わり続けようとも、根があるから戻ってこれる。
たとえ私がある場所に縛りつけられても、翼があれば自由だ。
困難な時代においても、未来をおそれずに生きる人に捧げる、ピュアな言葉の花束。
『できればムカつかずに生きたい』で第一回婦人公論文芸賞を受賞した作者による、待望のエッセイ集
アシり・レラ
北海道、二風谷で生まれ育った女性です。詩人であり・神事を取り行うシャ−マンである。
医師の診断をうけた時・卵巣はガンで変異し・重さ12キロにも膨れ上がっていた。
医師は「外科的手術は難しい、余命半年」
自らの神に聞く「私は死ぬのですか」神様は「生きるように」と答えた。
森羅万象のすべてが神からの答えなのだ。
「キハダという漢方を毎日飲み・食事は野菜だけ・それも苦いものと、すっぱいものをたくさん食べるようにした。おいしいものはガンの栄養になる。
苦いものとすっぱいものはガンの栄養にはならない。だからガンは小さくなる」
彼女は毎日神に祈り続けた。そして不可能な外科手術が可能になった。
イナウ
イナウは柳の木を乾燥させて作ったアイヌの神様。
神事を行うとき、レラさんはこのイナウを燃やす。
「きれいに燃えて白い灰になれば、神様は祈りを聞き入れたということになるんだ」