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私の読書感想メモ
村上護著 行脚地図による山頭火の生涯
永遠なる旅人 死ぬのは近代俳句のメッカ・松山だときめて四国に渡る。 |
六月、最後の旅を終え、松山の一草庵に帰着。 十月十日、脳溢血で倒れ一草庵に寝ていたが、同夜隣室では、 山頭火の病状に誰も気付かぬまま、「柿の会」の句会が催されていた。 翌十一日午前四時(推定)に死亡、山頭火が願った「コロリ往生」であった(診断は心臓麻痺)。 山頭火が生涯詠んだ句は、あわせて八万四千句にのぼるといわれている。 |
山頭火の歌
◆おちついて死ねそうな草もゆる
◆ゆきゆきて倒れるまでの道の草
◆みんなかへる家はあるゆふべのゆきき
◆悔いるこころの曼珠沙華燃ゆる
◆焼き捨てて日記の灰のこれだけか
◆ふくろうはふくろうでわたしはわたしでねむれない
◆どうしょうもない わたしが 歩いている
◆銭がない ものがない 歯がない ひとり
◆山あれば山を観る 雨の日を聴く 春夏秋冬 あしたもよろし ゆうべもよろし
◆水音がねむらせないおもひでがそれからそれへ