私の小さな旅、トップに戻ります 私の読書メモに戻ります

プラウザの「←戻るボタン」で戻り下さい

私の読書感想メモ


三宅 崇広 (著) 三国志が面白いほどわかる本 



「三国時代」とは、220年に魏の曹丕(文帝)が後漢を滅ぼしてから、280年に魏の将軍・司馬炎が皇帝に即位し、
晋の建国によって中国を統一するまでの期間をさします。

この時代には、後々も英雄として語り継がれることになる曹操、
劉備、孫権、関羽、諸葛孔明らの武将・軍師たちが
キラ星のごとく歴史のヒノキ舞台に登場し、死闘のうちに果てていきました。
本書は、2千年という年月が経ってもなお多くの人々を魅了し続ける魏・呉・蜀の三国の興亡を、歴史学者である陳寿が著した正史『三国志』にもとづいて語り、
時代を駆け抜けた英傑たちの魅力に迫ります。
『三国志』を知らない方はもちろん、知っている方が読んでも楽しめる最高のガイドブックです。

栃木県栃木市出身。早稲田大学商学部・第一文学部卒業後、
早稲田大学大学院博士後期課程修了。駿台予備学校では、センター対策の衛星放送講座も担当。
全国漢文教育学会刊行の『新しい漢文教育』に毎号「大学入試漢文」を執筆中。
特技は中国の民族楽器、胡弓の演奏。好物は柿の種。
脾肉の嘆
脾裏(ひり)に肉の生ずるをみて、慨然として流涕(りゅうてい)す。
(太ももの内側にぜいにくがついているのを見て、悲しみのあまり思わず涙を流した)
脾肉の嘆−現在では「力を発揮できずに、いたずらに時が過ぎるのを嘆くと」いう意味

星落秋風五丈原(ほしおつしゅうふうごじょうげん)作詞 土井晩翠
1.祁山(きざん)悲愁の風更けて 陣雲暗し五丈原
  零露(れいろ)の文(あや)は繁くして 草枯れ馬は肥ゆれども
  蜀軍(しょくぐん)の旗ひかりなく 鼓角(こかく)の音もいましずか
  丞相(じょうしょう)病(やまい)あつかりき 丞相病あつかりき
2.清渭(せいい)の流れ水やせて むせぶ非情の秋の声
  夜は関山(かんざん)の風泣いて 暗(やみ)に迷うか雁がねは
  令(れい)風霜(ふうそう)の威もすごく 守る諸営の垣の外
  丞相病あつかりき 丞相病あつかりき
3.帳中眠かすかにて 短檠(たんけい)光うすければ
  ここにも見ゆる秋の色 銀甲(ぎんこう)堅くよろえども
  見よや侍衛(じえい)の面かげに 無限の愁あふるるを
  丞相病あつかりき 丞相病あつかりき
4.風塵遠し三尺の つるぎは光くもらねど
  秋に傷めば松柏の 色もおのずとうつろうを
  漢騎十万いまさらに 見るや故郷の夢いかに
  丞相病あつかりき 丞相病あつかりき
5.夢寐(むび)に忘れぬ君王の いまわのみことかしこみて
  心をこがし身をつくす 暴露のつとめ幾とせか
  いま落葉の雨の音 大樹ひとたびたおれなば
  漢室の運はたいかに 丞相病あつかりき
6.四海の波瀾おさまらで 民は苦しみ天は泣き
  いつかは見なん太平の 心のどけき春の夢
  群雄たちてことごとく 中原(ちゅうげん)鹿をあらそうも
  たれか王者の師を学ぶ 丞相病あつかりき
7.末は黄河の水にごる 三代の源遠くして
  伊周の跡は今いずこ 道はおとろえ文やぶれ
  管仲去りて九百年 楽毅滅びて四百年
  たれか王者の治を思う 丞相病あつかりき