私の小さな旅、トップに戻ります 私の読書メモに戻ります

プラウザの「←戻るボタン」で戻り下さい

私の読書感想メモ

武者小路 実篤【作】 友情
岩波書店 (2003-03-14出版)

主人公野島とその親友大宮における友情と恋愛の相剋―青春のあらゆる問題がこのテーマを中心に展開される、武者小路実篤の数多い作品の中でも、とりわけ多くの若い読者に愛読されてきた永遠の青春小説。

主人公野島とその親友大宮の友情と恋愛の相剋−武者小路実篤(1885−1976)の作品の中で,とりわけ多くの若い読者に愛読されてきた永遠の青春小説.
身につまされる思いで読み進んだ読者も多いだろう.(解説=河盛好蔵)【改版】

武者小路実篤[ムシャノコウジサネアツ]
1885(明治18)年生まれ。1906(明治39)年学習院卒業。東京帝国大学文科社会科入学。1910(明治43)年雑誌『白樺』を創刊(1923年廃刊)。
1920(大正9)年4月、『友情』を刊行(以文社)。1937(昭和12)年芸術院会員となる。1942(昭和17)年5月、文学報国会劇文学部長に就任。
1946(昭和21)年3月、勅撰議員に任命される。1976(昭和51)年4月9日、没

お目出たき人

自分は女に、餓えている。
この餓えを自分は、ある美しい娘が十二分に癒してくれるものと、信じて疑わない。
実はいまだに口をきいたことすらなく、この一年近くは姿を目にしてもいない、いや、だからこそますます理想の女に近づいてゆく、あの娘が…。
あまりに熱烈で一方的な片恋。
その当然すぎる破局までを、豊かな「失恋能力」の持ち主・武者小路実篤が、底ぬけの率直さで描く。

愛と死

主人公、野島と夏子。主人公は、夏子を残してヨーロッパに行くことになりますが

恋愛による浄化の力こそ人間の生涯を決定するという【友情】は、近代日本文学の青春の書の一つとして、著者の代表作として貴重である。その続編といえる【愛と死】では、死別の愛を描く。(山室 静)