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私の読書感想メモ

マロ・エクトール【原作】 家なき子
小学館 (1998-05-20出版) 



すて子だったレミ少年は、育ててくれたお母さんと別れ、旅芸人となって、あちこちつらい旅を続けます。どんな時でも希望を失わない明るい少年レミに、どんな未来が待っているでしょうか。マロ原作の感動の一冊です
みなし子レミは、養父によって旅芸人ビタリス(実は往年の名歌手カルロ・バルザーニ)親方に四十フランで売られてしまう。
八歳のレミにとって、ビタリス親方(イタリアに住みながらフランス・ロンドンでも大成功をおさめた歌手の王様だった。
とつぜん声が衰えたので名前を変えて世間から姿を消した)はかっこうの人生の師匠となり、フランス中を旅してまわることになる…。
旅が少年の家族を作り、家族の絆を深めてゆく、少年冒険小説の大傑作。

旅芝居の親方が死んで一人ぼっちになったレミは、花職人の一家に世話になるが一家は破産し離散。旅を続けるレミは炭坑事故に会う。  
事故から救い出されたレミは、さらに旅を続け自分の出生の謎を解き、実の母親と再会する。読み継がれている古典名作の完訳新版。   

マロ,エクトル[マロ,エクトル]
1830年フランスのセーヌ川下流の都市ルーアン近くで生まれました。父親が法律家だったせいもあり、ルーアンやパリで法律の勉強をしましたが、文学への情熱を忘れられず二八歳の頃に初めて小説を書きました。当時は大人向けの小説は数多く出版されていましたが、マロは子どもたちが楽しむことができる作品がないのを嘆き、『海の子ロマン』『家なき子』『家なき少女』などを書きました。『家なき子』でマロはフランス文学者として最高の名誉であるフランス・アカデミー賞を受賞しています
1867年、ちょうどイギルスに始まった「産業革命」が各国に広がり、進行してる時代。
蒸気機関・電気が使われることで工業が発展し、生活は向上した。
しかし一方では、失業者が増加し、貧富の差が激しくなっていた。
特に貧しい子どもたちの暮らしは悲惨なもので、炭鉱や工場で休む暇なく
ただ同然に働かされて、結核などの病気にかかってバタバタと死んでいった。

貧しさや苦しさをまっすぐに見つめながら、それを乗り越えていくたくましさ、
勇気を描いた。