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私の読書感想メモ

桐野 夏生【著】 錆びる心

◆虫卵の配列◆羊歯の庭◆ジェイソン◆月下の楽園◆ネオン◆錆びる心
文芸春秋 (2000-11-10出版)

十年間堪え忍んだ夫との生活を捨て家政婦になった主婦。
囚われた思いから抜け出して初めて見えた風景とは。
表題作ほか、劇作家にファンレターを送り続ける生物教師の“恋”を描いた「虫卵の配列」、
荒廃した庭に異常に魅かれる男を主人公にした「月下の楽園」など全六篇。
魂の渇きと孤独を鋭く抉り出した短篇集。

桐野夏生[キリノナツオ]
昭和26(1951)年、金沢生れ。成蹊大学法学部卒。会社員を経て、平成5年、女探偵村野ミロが
主人公の「顔に降りかかる雨」で第39回江戸川乱歩賞受賞。
平成11年、「柔らかな頬」で直木賞、平成15年、「グロテスク」で泉鏡花文学賞、平成16年、「残虐記」で柴田錬三郎賞受賞。
平成10年に日本推理作家協会賞を受賞した「OUT」で、平成16年エドガー賞(Mystery Writers of America主催)の候補となった

OUT
講談社 (2002-06-15出版)
深夜の弁当工場で働く主婦たちは、それぞれの胸の内に得体の知れない不安と失望を抱えていた。
「こんな暮らしから脱け出したい」そう心中で叫ぶ彼女たちの生活を外へと導いたのは、思いもよらぬ事件だった。
なぜ彼女たちは、パート仲間が殺した夫の死体をバラバラにして捨てたのか?犯罪小説の到達点。
’98年日本推理作家協会賞受賞。

主婦ら四人の結束は、友情からだけではなく、負の力によるものだった。
その結びつきは容易に解け、バランスを欠いていく。
しかし動き出した歯車は止まることなく、ついに第二の死体解体を請け負うはめになる。
彼女たちはこの現実にどう折り合いをつけるのか。
大きな話題を呼んだクライム・ノベルの金字塔。
’98年日本推理作家協会賞受賞。

柔らかな頬
講談社 (1999-04-15出版)
「現代の神隠し」と言われた謎の別荘地幼児失踪事件。
姦通。
誰にも言えない罪が初めにあった。
娘の失踪は母親への罰なのか。
四年後、ガン宣告を受けた元刑事が再捜査を申し出る。
三十四歳、余命半年。
死ぬまでに、男の想像力は真実に到達できるか。

顔に降りかかる雨
講談社 (1993-09-15出版)
大金を持って消えた親友の行方を追う私の前に、謎また謎が…。
第39回江戸川乱歩賞受賞作。

残虐記
新潮社 (2004-02-25出版)
失踪した作家が残した原稿。
そこには、二十五年前の少女誘拐・監禁事件の、自分が被害者であったという驚くべき事実が記してあった。
最近出所した犯人からの手紙によって、自ら封印してきたその日々の記憶が、奔流のように溢れ出したのだ。
誘拐犯と被害者だけが知る「真実」とは…。


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