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私の読書感想メモ

川越 文子 お母さんの変身宣言

文研出版 (1997-09-30出版)
わたしはたまご焼きをきりわけて、お皿にくばりながら、お姉ちゃんにこぼしました。
「もういいかげん、むかしのお母さんにもどってほしいよねえ。
」お姉ちゃんもごはんしゃもじをふりおろしていいました。
「わったし、気がついたんだ。
お母さんのあの宣言は母親業手ぬき宣言だったんだ。
まんまとのせられたね。

川越文子[カワゴエフミコ]
岡山県に生まれる。日本児童文学者協会会員、日本児童文芸家協会会員、岡山県詩人協会会員。

ぼくの一歩ふしぎだね

川越文子詩集

・・・できるのなら
北海道で「少年よ大志をいだけ」と説いたクラーク博士の像は
一日中右手をあげっぱなしだったらだるいので
夜中農場にだれもいなくなると
その手をおろして休めるのだと言った
詩人がいた
中略
もう話しのできないはずのものでも
うごくようになれることがあるのなら
私も言ってみる。
お母さん
ゆうれいになってでもいいから
もう一度この家に帰ってきて。